目やに、流涙、強い結膜の充血が起こります。細菌性のものとウイルス性のものに大きく分かれますが、感染性が強いのはウイルス性の結膜炎(流行性角結膜炎)です。初めは片眼であっても、やがて両眼性になります。感染力が強く流行するので、はやり目と呼ばれます。
結膜炎の患者さんとの接触後、7~10日の潜伏期間ののち、比較的水っぽい眼脂、流涙、強い結膜充血、光を異常にまぶしがる、異物感、熱感、眼痛などが起こります。
眼瞼結膜には、濾胞というぶつぶつが多数できます。
眼脂が多かったり、角膜に混濁が起きたりすると視力が低下します。
眼の症状のほか、耳の前のリンパ節がはれ、痛みを伴います。
結膜炎が疑われれば、麻酔薬を点眼して結膜を綿棒でこすり、アデノウイルスを検出する試薬セットで検査します。
10分ほどで結果が出ます。
この方法は手軽ですが、アデノウイルス感染を100%検出できるものではありません。
血液検査でウイルスに対する抗体価を調べたり、結膜から採取したサンプルを顕微鏡で調べたりする検査も行われます。
ウイルスを直接死滅させる薬剤はありません。
細菌による混合感染を防ぐため、抗生剤を点眼します。
炎症を抑えるためには、ステロイド薬の点眼をします。
ウイルスは感染力が強いので、他人にうつさないようにする努力が肝心です。
接触感染するので、手で眼を触るとウイルスが手に付着し、その手で物を触ると触ったものにウイルスが付着し、それを誰かが触るとその手がウイルスで汚染され、その手で眼を触ると感染します。
結膜が充血し、眼脂が出るようになったら、眼を触らないようにし、しっかり手を洗います。
タオルなどは家族とは別にし、またお風呂はいちばん最後に入るようにします。
80%以上の濃度のアルコール液は消毒に効果があります。