小児眼科とは、一般の眼科とは少し役割を別としています。
成人がかかる眼科は目の疾病の治療を主としていますが、 小児眼科は、まだ目の仕組みが完全に発達していない状態の治療となりますので、『大きくなってから正常な目の働きが 出来るように』という観点が加わります。
こどもの目の健全な発達の為には、新生児から日常的に目を使える環境が大切です。
この発育する途中で、何らかの理由で「物をくっきり見る」ことが妨げられると、視力の発達は抑えられて止ってしまいます。
この状態が弱視です。
弱視になる原因としては、斜視や屈折異常(遠視、乱視、強度近視、不同視など)があります。
また、両目で物を見ることが困難になるか、不完全になる為、良好な遠近感や立体感がなくなってしまうことがあります。
乳幼児期には自分が「見えない」ということを自覚しないことが多く、またうまく言葉で伝えることもできません。
目の障害は外見では分かりにくく、特に片目だけが悪い場合には保護者の方が見ていても気付くことができません。
お子さんが小さい時期に気になるような症状があるようでしたら検査を受けてください。
個人差はありますが、3歳頃にはある程度、検査が出来る様になります。
子供の視力の発達はだいたい8~9歳くらいまでですが、乳幼児の症状は、早期に発見すればするほど、より良い治療効果が期待できる場合が多く、3歳児検診、就学時検診を受け、弱視の疑いがあった場合や、日常で気になる症状があれば速やかにご相談ください。